マルタ諸島で見つかるガーデンは、数は多いものの、比較的小規模です。規模の不足を歴史的、文化的な内容で補い、合わせてみれば、15世紀前半から現在までの住民の出来事に関連していることがわかります。
すべてのガーデンの代表は何の疑いもなく1623年にアントワン・デ・ポール団長が造った、アッタードのサンアントン・ガーデンでしょう。しかし、ヴァレッタの2つのバラッカのような他のより小さなガーデンも、グランド港やマルタ騎士団が建てた要塞の息をのむような眺めを見せてくれます。歴史的なガーデンは、大半が当時の支配者の宮殿や邸宅の付属として生まれました。ラバトのブスケット・ガーデンでさえ、元はヴァレット団長が1500年代中頃に建設した猟小屋でした。マルサイムシェット港を印象的に見下ろすメイスンガーデンズはデポール団長(1636)の作品ですが、後に(1853)、再訪問した英国軍がその優位な位置を防衛の目的で活用し、要塞の岩壁にいろいろな紋章を彫刻することによって彼らの存在の面白い足跡を残しました。
他の歴史上重要なガーデンは、アルゴッティ・ガーデン、フローリアナのセント・フィリップ、ヴァレッタのヘイスティングス、ナッシャールのパリシオ邸や、遠くの地域で見つかる数ヶ所などです。注目に値する現代のガーデンには、サンタルチアのセレニティ・チャイニーズガーデン、タ・アーリ自然公園や スリーマ海岸通りのインデペンデンス・ガーデンなどがあります。
- ピーター・カラマッタ、園芸家